ウクライナは現在、自国のすべての法体系と産業規格を「EUスタンダード」に書き換えるという、壮大なトランスフォーメーションの最中にあります。これは、日本企業にとって「欧州のライバルと同じ土俵で戦う」ことを意味し、規格の壁が新たな参入障壁として立ちはだかっています。
「良いもの」が「使えるもの」とは限らない
どんなに高性能な日本の建機や医療機器であっても、EUの指定する安全認証(CE等)がなければ、政府主導の復興プロジェクトからは自動的に排除されてしまいます。また、ウクライナ国内に残っている古いソ連規格と、新しいEU規格が混在している現状では、どちらに合わせて設計すべきかという困難な判断を迫られます。
ロビー活動と情報収集の重要性
成功している企業は、ウクライナの規格策定に関わる政府諮問委員会や、欧州の業界団体に積極的に関与し、日本の技術が「規格」から外れないよう働きかけています。単なるメーカーではなく、「標準を作る側」としての視点を持つこと。これが、EU統合後の巨大なウクライナ市場で覇権を握るための必須条件となります。
