ウクライナでビジネスが成功し、現地通貨「フリヴニャ」で利益が出たとしても、それを即座に円やドルに変えて日本へ送金することは、現時点では容易ではありません。中央銀行による強力な資本規制が、通貨の安定を守るために敷かれているからです。
「稼ぐ」よりも「回す」フェーズ
現地の投資家や多国籍企業の多くは、現在、利益の国外送金を優先していません。その代わり、フリヴニャで稼いだ利益を、将来確実に値上がりが見込まれる現地の不動産、有望なスタートアップへの出資、あるいは事業インフラの拡充に充てています。ウクライナの成長を信じる「複利の投資」こそが、現在の金融規制下における正解です。
緩和されつつある規制の隙間
ただし、徐々に規制緩和は進んでいます。特に、軍需物資や重要インフラ、人道支援に関連するビジネスにおいては、外貨決済の優先枠が設けられています。また、ポーランドなどの隣接国にホールディング会社を設立し、ウクライナ拠点を「サービス提供拠点」として運営することで、外貨での収益を国外で確保するスキームも一般的です。最新の銀行通達を週単位でチェックする体制が不可欠です。
